インプラントの手術後、薬は飲まなくてもいいですか?
杉並区西永福の歯医者さん、西永福歯科・小児歯科・矯正歯科です。
今回のテーマは「インプラントの手術後に飲む薬について」です。
インプラントの手術後は、手術による傷や腫れを癒すための定着期間に入ります。
傷も腫れも自然に治っていくものの、手術後には薬が処方されるためそれを指示どおり飲む必要があります。
そこで、ここではインプラントの手術後に飲み薬をテーマにして、
実際にどんな薬が処方されてどのような効果があるのかを分かりやすく説明していきます。
1. 薬の種類は一定ではない
まず知っておいてほしいのが、インプラントの手術後に処方される薬は一定ではないということです。
と言うのも、処方される薬の種類は歯科医院ごとで異なりますし、患者さんの健康状態でも変わります。
歯科医の指示を守って正しい飲み方をし、不明な点は必ず確認するようにしてください。
あくまで一般例になりますが、処方される薬の主は痛み止めや抗生剤や消炎酵素剤です。
症状が出た時だけ飲みもの、一定感覚で飲むものなど飲み方にもそれぞれ決まりがありますし、
うっかりの飲み忘れは効果が得られなくなってしまうので注意してください。
ちなみに、それぞれの薬の効果は以下の項目で説明していきます。
2. 痛み止め
薬の種類が一定ではないとは言え、何らかの形で痛み止めは処方されるでしょう。
手術直後には痛みを感じないでしょうが、これは手術時の麻酔がまだ効いているせいです。
このため、一定時間経過すると麻酔が切れて痛みを感じるようになるでしょう。
手術後に関しては麻酔がきいているうちに飲んでおくという方法もあります。
そうすれば麻酔が切れても痛み止めの効果で痛みを感じなくなるのです。
ちなみに痛み止めは痛みを感じたら飲むのが基本なので、痛みがなければ飲む必要はありません。
また、いくら痛むといっても注意書きを無視した量と頻度で飲むのは厳禁です。
3. 抗生剤
インプラントの手術後に怖いのが細菌による感染です。細菌が傷口から侵入するというのは周知の事実ですが、本来何らかの傷を負った際には絆創膏や包帯で傷口を細菌から守ります。
しかし、インプラントの手術では口の中が傷ついてしまうため、そういった対処ができないのです。
つまり、傷口が常に細菌の前に晒される状況になってしまうのです。
このためインプラントの手術後は細菌に感染しやすく、それを防ぐ役割として処方されるのが抗生剤です。
抗生剤は指示どおりのタイミングで飲むのはもちろん、処方された分は全て飲むようにしてください。
4. 消炎酵素剤
消炎酵素剤は痛みを抑える効果がありますし、化膿や腫れをおさえる効果があります。
痛み止めや抗生剤と異なり消炎酵素剤は傷口の回復を促す、言わば治療の補助の役割を果たす薬です。
このため、例え痛みや腫れが気にならない状態でも指示どおりに全て飲む必要があります。
また抗生剤にも言えることですが、具体的な服用期間についてはここで明言することはできません。
なぜなら、患者さんの状態や手術の程度によって服用期間は異なってくるからです。
正確に言えば、服用期間だけでなく薬の種類も異なる場合があります。
5. 薬が効かないと感じたら
痛み止めを飲んでも痛みがおさまらない、消炎酵素剤を飲んでも膿みが出るなど、
薬の効果を得られていないと感じた時はすぐ歯科医院に行って歯科医に相談してください。
この場合薬が合っていない、もしくは手術した周囲の組織に何らかの問題が起こっている可能性があります。
担当の歯科医に相談すればすぐにレントゲンやCTなどで検査できますが、
検査の結果次第ではインプラントを取り出さなければならないこともあります。
最もやっていけないのは我慢することで、こういった場合は必ず歯科医に相談するようにしてください。
まとめ
いかがでしたか?
最後に、インプラントの手術後に飲む薬についてまとめます。
- 薬の種は一定ではない :手術後に薬が処方されるが、患者さんの状態次第で薬の種類は異なる
- 痛み止め :痛みを感じたら飲む。手術後に飲んでおくことで、麻酔が切れたと同時に効果を得られる
- 抗生剤 :細菌による感染を防ぐ。口の中は包帯などで対処できないため、傷口が細菌に晒される
- 消炎酵素剤 :化膿や腫れを防いで傷口の回復を促す。処方された分は指示どおり全て飲むこと
- 薬が効かないと感じたら :すぐに歯科医に相談する。何か問題が起こっている可能性もある
これら5つのことから、インプラントの手術後に飲む薬について分かります。
ちなみに、今回説明したのはインプラントの手術後に処方される薬についてです。
しかし、中には日常で何らかの薬を既に服用しているという人もいるでしょう。
その場合、薬を服用していることを治療前に歯科医に必ず伝えるようにしてください。
薬の種類によっては服用を控えなければならないケースもあるからです。
また、薬に限らずサプリメントを常用している場合も同様です。